tpx000


来たきた。やっときた。
まあやっとと言うほどのことはなく、頼んだのが4月頭だから2週間~3週間程度。
やっとじゃねえか。宇宙旅行か。2期は蛇足。
箱で登場。当たり前だ。以外と小さな箱でした。
はるばると海を超えてアメリカから、いや違うなもとは中国工場か。


tpx001

しかし中国からというと日本海越えてすぐみたいな雰囲気があるけど、実際は地球を計一周ほどの距離を経てやってきたわけだ。

なので安易にどこの国から、というわけにもいかないグローバルな旅行を経由し私の手元にもたらされたことになる。

tpx002

だが果たしてこんな無駄が許されるのかというのは前の記事にも書いたところであるが、本来なら日本Lenovoに注文すれば上海工場から直接日本に発送されたわけだし、そうでなくてもUS Lenovoが発送してくれれば済んだ話だ。

tpx003

生憎とX120eという機種が日本で発売無しという事態だったためこのような大冒険を収めなければ日本人の手には入らない事になっている。

tpx004

しかしてX120eという機種、日本向け大手輸入代行業者がブランドから販売制限を掛けられるほどには日本人に買われていたりするのだ。ローカライズの手間があるとは言え、なぜ売らないのか文句の一つも言いたくなろうという物。

tpx017

などとぶつぶつ言ってる間にいつの間にか起動まで済んでしまった。
誰の仕業だ。



しよう・スペックおさらい。

・ThinkPad X120e
LenovoのおなじみThinkPad。黒ボディに赤ポッチ。
位置づけ的にはCULVノート。ただしCPUはAMD E-350なので「CULVノート」では無いのだが。(『CULV』はインテルCPUの超低電圧版の呼称)

・CPU AMD E-350 1.6GHz
AMDの新鋭機。CULV~Atom対抗としてデビューした「Fusion」チップセットのCPU。
デュアルコアでL2キャッシュは512KBが2つ
省電力性能やAMD(ATI)お得意のRadeonGPU統合などが目玉
性能はロークラスのCULV程度。Atomよりは上。価格はAtom並くらい。

・RAM 2GB
DDR3のPC10600。率直に言って足りないが、しかし。

tpx025

大丈夫だ問題ない。
上海問屋のこういう安い子でも問題ないはず



・HDD 320GB
率直に言って十分。しかし

いや、まだやめておこう。ボーナスの時にでも。

・モニタ 11.6インチ 1366x768 ノングレアディスプレイ
15インチでこれならクサレ解像度だと切って捨てたいが、11インチでこれは優秀だと思う。ノングレアなのもGood。HDMI付きなのも良。

・GPU Mobility Radeon HD6310
チップセット統合。オンボードではあるがなかなかの性能。というよりCore i(Nehalem)の内蔵GPUよりも基本的には上とか。

・その他 WLAN b/g/n、BT3.0、6セルバッテリー
Intel製のa/b/g/nが選べるという話だったのだが項目が見当たらなかった。aはどうでもいいけどIntelがよかったのに。
またBluetoothは3.0。でも3.0対応のBT機器って未だにあまり見かけない気がする。同じ3.0ならUSBがほしいよ。
6セルも本来は3セルが良かった。でも選べなかった。そんなにぶるぁ要らないんだが。
大元直営ネット店舗直々のカスタマイズなのに吊るし売りのと比べて不可能な構成があるって言うのが納得いかん。

OS Windows7 Home Premium 64bit (US)
安心の64bit。しかしUS言語。
これについては前回のとおり
「言語パックをオンラインで追加する」方法で日本語化を試みたい。詳細は後述。

・3サイズ
282x29.5x209 mm 1.5Kg
標準CULV的。多少重い


・他ついてるもの
-USB端子3つ(1つがPowerd)
-カメラ&マイク
-SDスロット(カード頭がだいぶはみ出すタイプ)
-Gbeポート
-HDMIポート/アナログVGA
-赤ポッチとタッチパッド

・ついてないもの
-USB3.0。要るかどうかは微妙だが。
-WWAN。WiMaxとかだったら欲しかったが。
-タッチとかデジタイザとかコンバーチブルとかデュアルディスプレイとかThunderBoltとか3D液晶とかデュアルOSとかミサイルランチャーとか。

つまり普通のノートPCだということ。これ自体がよく考えたら「私の欲しがるブツ」としては驚天動地の想像を絶するイレギュラーなチョイスだと言える。
普段何買ってるんだろう俺。マジに。
まあ「日本未発売」ってだけでご飯は美味しいけど。ただいくら未発売でも全く同じ筐体のX100eは売ってるので、別段PCに詳しい人がチラ見してもわからないという。もどかしい。


・価格
本体 413.10ドル/35,875円
(10%クーポン使用)
発送  50.28ドル/4,292円
(USAでお買い物。オレゴンなので州税0。送料もっと安いところあるかも。)
合計 463.38ドル/40,167円

あと関税1000円を持ってきた運送屋さんにお渡しする。しめて41167円。
PayPal税含めてドルはだいたい86円換算。


●筐体


tpx006

くろい
かたい
そびえたつ
ひわい
真ん中が少し盛り上がっているのが見えれば良いのですが。これで強度を稼いでいる。

tpx005

質感はCULVクラスの安ノーパソにしては良い。比べるとL512よりも安っぽいかもしれない。不満はない。

tpx029

がめん

「ノングレア」と書いてあったけど「ノングレア」とは言い切れない。が、「グレア」ではない。どっちだ。
最近こういう処理の画面多いよね。どっちかひとつにしなさいと。

tpx021
tpx020

色変化。まあ普通のTNですよ。
しかし11インチなのでまだそれほどひどくは見えない。


tpx008

バッテリー。

tpx009

フットプリント
6セルバッテリー付きでA4の紙に収まる。

tpx007

iPadと比較してみる。バッテリがなければ数センチ長辺方向にはみだし、6セルバッテリがあればさらに短辺方向にそれだけはみ出すかんじ。9インチと11インチとは言えアスペクト比の関係でiPad液晶の短辺はX120e(すなわち世の多くの11インチワイド)のそれとほぼ同サイズなのでこうなる。
しかしつくづく3セルバッテリーが欲しい。X100eのが使えないだろうか。

tpx012

よこ
USBがなんか離れた位置関係で2つ。ボケてて見えないけど奥にもう一つあるのです。前よりのが黄色。SDカードスロット。前述のとおりカード頭がだいぶはみ出す。

tpx013

よこ
ケンジントンロック、排気口、HDMI、USB、Gbe、フォン


tpx014

うしろ
AC穴とVGA。

tpx010

まえ
底面にステレオスピーカー。スリープとバッテリのインジケータ有り。ラッチなどは無し。
タッチパッドのクリックボタンが露出する。開いたときのデザインはいいけどこれあまりよろしいとは言えないんじゃ。

tpx011

ていめん

3個でネジ留め一発内部全開タイプ。



なか

tpx026

蓋は予想に反して金属。ちゃんとThinkPad。ネジも蓋に留まる。
右下がメモリスロット。左上がHDD。中央から左にかけてカード類

tpx027

メモリはElpidaの2GBが1枚。初回起動が済んだらさっそく換装しよう。


tpx024

赤ポッチとキーボード。
ThinkPadな伝統配列ではないので達成できない。でも別段変態というわけではない英語配列。
かな文字のないあたりとかなかなか格好いい。

感触自体は非常にGood。通常のパンタグラフから、アイソレーションだの浮石だのチクレットだのアイランドだの色々呼ばれるキーボードになりましたが、安モデルだからといってThinkpadとしてキーの質がどうこうといった邪推は不要。そもそも通常のキーよりコストかかるらしいし。

あ、重要な事を言っておくと、英語キーボードにおけるデフォルトのIMEのオンオフは「Alt+左上の半角全角が本来あるあたりのキー」でできます。今更!
なんだかんだで英語配列使った事無ければ知らないのでは。俺も初めて知った。
面倒なのでどうにか変えたい。Mac式にスペースキー左右のボタンでコントロールできたらいいのだけど、スペースの両脇はALTなのでどうしようもない


tpx028

そしてタッチパッド。不可はないが正直大して要らない。要らないのはいいけど、前述のとおり閉じたときにクリックボタンが出っ張るのはどうにかならんもんか。
ソファとかベッドとかに置いたとき不用意に押されることが多々


とまあここまで紹介して来といてなんだけど、この筐体X100eとほぼ完全に同一なので、まともなところでX100eのレビュー見たほうが参考になるんでないかな。
身も蓋もねえ。


●初回起動とあれこれ(日本語化)

tpx017

普通にACアダプタ差して(届いた時点でバッテリ容量は結構あったが)電源入れて、OSの問いにYESマンで答えていけばいいだけですが、問題はこれが英語で行われること。
まあそれぐらいの英語は経験とニュアンスでどうにかしてくれ。いくらアメリカンだからって「早速自爆して君の家を木っ端微塵にするかい?」などの選択肢を問うてくるわけではないので。ステレオタイプもいいところだ。ステレオタイプですらねえよアメリカ人なんだと思ってんだ。

tpx018

あ、ちなみにあまりに自然に扱ってたので忘れるところだったけど、US仕様なのでACアダプタも普通に日本のコンセントに刺さるタイプです。例の65Wの、「いっつもThinkPad買うと付いてくる」アレ。
丸棒2つとか三角形配置とかではないので特に考える必要は無し。

tpx101

さいしょこの画面。とりあえず「Japanese」などが選べるところ全て選んでおく。
そうすると一番下のキーボードとかの設定に「Microsoft IME」が出るはず。

これでじつは日本語の表示と入力は解決なので、OS部分以外はほとんど問題なく日本語使用できたりする。
Firefoxなどを入れるとそれも日本語表記。実際これで問題ない人も多いはず。

tpx019

もちろんOSのほうから出る警告やダイアログ、コントロールパネル始めとしたメニューの中身なんかは英語だけども、PCにおける英語なんて普段喚いてるカタカナ単語がアルファベット書きになっただけとも言えるので、これでも使えます。
だいたいそもそも読まなくても分かることもあるでしょう。どう見たって↑写真のウィンドウはダウンロードの可否を問うてくる見慣れた窓以外の何者でもないし。


で、まあそれでも知ったからにはせっかくなので早速日本語化の手順を踏む。
http://64.4.11.252/ja-jp/library/dd744278%28WS.10%29.aspx

●管理者権限コマンドプロンプトを開く
ヒント:ファイル名指定して実行→cmd→右クリック盾マーク
Dism /online /Add-Package /PackagePath:C:\test\LangPacks\lp.cab

と入れてごー。

「ファイルを開こうとしたけど無かった。おしまい」
的なことを言われる。うむ。
なーんかうすうす思ってはいたけど、これやっぱり指定した場所に日本語パック本体がないとだめなコマンドよねえ?
違うのだろうか。わからん。

●仕方なーので日本語パックを落としてきてそれを入れる。
『Windows 7 SP1 MUI Language Packs (Official Direct Download Links)』
とかでぐぐればMicrosoft公式のWindows Update用プログラムのリンクが出てくる。まんまだ。
bit数に応じた版を選ばなければならないことに注意。64bitなら64とか書いてあるのを。


ダウンロードしたExeを解凍とか展開とかで.cabファイルを手に入れるわけだが、実のところこのEXEをダブルクリックするとデスクトップ(同ディレクトリ?)にlp.cabがしばらく現れる(しばらく立つと消える)ので、最速でコピーペーストあるいはリネームというアホみたいな手法でも可。できるかなと思ったらほんとにできて笑ったのでお試しください。

lp.cabさえ手に入ってしまえばあとは手法はぐぐればたくさん出てくる。

1.前述のDISMコマンドを打つ(管理者権限忘れずに)
PackagePath:の後ろは今しがた手に入れたlp.cabのあるパスを指定。C直下とかにフォルダ用意したほうがいいかも。もちろん「C:\test\LangPacks\」というフォルダを用意してそこにlp.cab突っ込んで、コマンド再利用してもまったく構わない。

成功するとプロンプト君がジッと押し黙って処理を始めるので、終わるまで待ってあげましょう。ちょっと時間がかかる。また、「100%」になったあとも完了表示まで数分かかったりするので無闇に閉じないように。

2.レジストリ書き換え。
ヒント:ファイル名を指ry→legedit
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Language]

の、InstallLanguageを0409から0411にする。ここ国判別用のコード。

3.再起動

4.おしまい。ようこそ。


tpx029

ようこそ。写真使い回しじゃねーか。

日本語になってしまえば後の行動は釈迦に説法もいいところなので省く。
ちなみにLenovo/Thinkpad謹製のソフトウェア類も全て日本語化される。わりとびびる。

普通に使ってる分には全くもってボロを出さずに日本語Windowsとして使えております。唯一、Windows Updateで再起動画面の更新ステータスとかのフォントが文字化けしたりしたけど。

リカバリディスクなどは後々つくっていこう。SSD換装との兼ね合いをどうするか。


●所感
tpx023

取りあえずエクスペリエンスインデックスでゲソ。
CPUが足をひっぱる3.4だが、ゲームの5.7は中々見もの。というかノーパソでCPUがダントツ最低値なWEIなんてそうそう見るものではない。

ベンチとかスペックの詳細は別に書く。
差し当たっての所感

いやあ、悪くない。ネットブック~CULV程度のものを想像していたら、なかなか侮れなかった。
筐体のバランスがいい。キーボードはすこぶる良く、無駄がなくサイズもちょうどいい。
高級感とか質感とかとは無縁ではあるけど、お道具感はきっちりある。

そしてスペックなのだが、E-350というやつ結構やりおるという印象
CPUこそセレロン並みで、もさいと言えば間違いなくもさいが、
しかし相対的にGPUがまともというだけで現代のOSとPCライフはここまで快適になることを痛感できる。
FLASH、動画再生、ロースペゲーム、Windows Aero。おおよそ「極安ネットブック」勢には真似の出来ないレベルの快適さ。
消費電力、熱量もなかなか優秀。Minecraftぶっ続けプレイで3時間以上。爆熱と言われたX100eと比べても、ゲームフル稼働状態でもキーボードを繰る手には熱を感じない。多少ファンは唸るが。

Atomの出た頃から「メインでもないマシンのCPUはAtom~Cerellonレベルで十分快適。i3などハイスペックの域」論が出ているがそれ自体は間違っていないとは思う
でも致命的なのは未だ重要性を増す一途のGPUが無視されている点。
デスクならローエンドGPUを数千円で買ってくれば事足りるが、ノートはそうも行かない。
Atom系は未だGMAというカスだし、当の「高性能」なiシリーズに統合されているGPUも、高性能なCPUと比較してあの程度では相対的にバランスが悪すぎる。
SandyBridgeでの強化はたしかになされたが、それでもCPUが高性能過ぎて全く追いついてないと思う。

「メインでもないマシン」のスペックとしては、E-350 x HD6310レベルのバランスになって初めて「十分快適」なスペックと言えると思った。
Atom+IONがもっと出まわってくれればねー。

というわけで満足な買物。
せっかくなので、次回ではベンチとかtipsを並べようと思う次第。


Lenovo Notebook ThinkPad X100eシリーズ 11.6インチワイド液晶 ホワイト 287638JLenovo Notebook ThinkPad X100eシリーズ 11.6インチワイド液晶 ホワイト 287638J
販売元:Lenovo
(2010-01-29)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

こっちX100e。白とかX120eにもあればよかったのに。業務用ではあるらしいが。