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いやー届いた届いた。はるばるアメリカから届いた。たいへいよう越えたのは初めてかも
というわけで、もうAR.Drone登場時から思い描いてたんじゃないかなと思うくらい長らく恋焦がれたあのカメラ、GoPro HDがついに我が手中に。
これをAR.Droneにのせてプチ空撮を楽しもうということだ。

苦節1年か。まあ同じこと考える人は世界中いるもので、Youtubeで検索してもいっぱい出てくるんですが。公式でもやってるよ。
みんな考えることは同じ。AR.DroneやGoProという素敵デバイスの存在を知っているか知らないかの差。そして行動力の差。

あとついこないだ日本のGoPro界で有名な(どんな界だ)方も同じことやってらしたり

TKYSSTD: 無線自律式空中架台なやつ
http://muujp.cocolog-nifty.com/tokyoshashi/2011/01/post-2299.html

行動力に自身はあるけど財力の無さは折り紙付きの私、構想から大分遅れてしまいましたが張り切ってGoPro on AR.Droneをやっていこうとおもいます。



無駄愚痴はおいといてきちんとレビューしよう。鉄板アイテム過ぎて今更過ぎるんだけども。

まずはアンボックス。

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隅っこに追いやられるGoProと、放置同然のSDカードがかなしい。
つか箱デカイんだよ。こんなの要らないでしょうにもう。どうしてこうなったって、「アメリカだから」だな。ふぁっきんすていつ。箱の隙間埋めるためのスペーサーが一番でかいとかどういう事だよ!

と思って右のスペーサーの箱を取り除くと、やけにきっちりパックされてシールが貼られている。重さもカラや新聞紙の重さではない。


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…あれ?「GoPro Camera Case」?


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うわあなんか出てきた。なんじゃこりゃ。

スペーサーだとばっかり思ってた箱の中から、スッゲえ立派で頑丈なケースが付いてきました。WaterProofなんてことまで書いてあるし。そのような付属品は初耳だぞ。


GoPro HD Hero Digital Camera Naked with Case & 16GB Card
http://www.uniquesquared.com/gopro-hd-hero-digital-camera-naked-with-case-16gb-card.html


どうやらこれについて来るべきケースのよう。別にGoProオフィシャルでなく、SDカードと同じくUniqueSquaredの独自のオマケらしい。しかしこっちは30ドル高いパック。


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30ドル分の価値はあるものすごい頑丈なケースだ。中の切り欠きもきちんとGoPro周りが収まるようにできている。
サービスかまちがいかは知らないが、ここはありがたく使わせてもらうことにしようそうしよう。ふぁっきんとかやんきーとかさのばびっちとか言ってごめん。
まあわたしの購入時の見落としでなければ、これが入ってた理由もまた、高確率で「アメリカだから」で済むんだろうけど。

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さて本体のアンボックスにかかるか。まずこの素敵な台座からカメラを取り出す。


…どうやって開けるのこれ。
引っ張ってもねじっても台座はびくともしない。下の紙パッケージも全く微動だにしない。

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底面をグリグリしてたら中身が出てきた。しかし下からのアクセスでも台座には辿りつけない。

合間から覗きみると、ビニールテープでガチガチに固定してあるようだ。舐めやがってテメエなんか怖かねえ野郎ぶっろこしてやらぁぁぁとてきとうな気合を入れてカバーを引きちぎるとようやく開いた。

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開けたはいいけどやっぱり正しい開け方がよくわからなかった。変なパッケージだわー。格好はいいけど。

余談だけどパッケージの宣伝文句には英語と共に日本語も表記。

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海外版買ったのにこれってことは全世界統一でこれなのかしら。
まあ日本語っつったって1 year Warrantyの下に「1つの年の保証」とか癒し系な日本語が書いてある程度のものだけど。


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台座は豪華です。厚めのアクリルに、土台にはマウントが付いてるというディスプレイアブルな仕様
これ単体で自立するので、使いどころがどこかにありそうですらある。
そうでなくてもアクリルケースに入れておけば保管できるしね。横に充電ケーブル用の穴でも開ければなおよし。

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さてハウジング入りの本体を、いちまいいちまい剥いていくことにしよう。わしゃあこれが一番の楽しみでのうフヒヒヒヒヒ。


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上部ロック。原始的な構造ながら安心の気密性。とはいえこれだけでほんとに60m防水行けるんだろうかと少々不安にはなる。


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くぱぁ。
ちゃんとOリングが仕込まれて防水性はガッチリに見える。



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そしてついに本体と対面。
これがッ!これがッ!これがGoPro HD Naked Heroだッ!
そいつに触れることはどうたらこうたら。iPhoneと比べるとそのコンパクトさが分る、小ささだけでうれしくなってしまうようなガジェットだとおもう。
本体表面は公式写真の真っ白とは大分趣の異なる銀色。この色をどう写せばあの白になるんだ。光線を加減してもぜんぜん真っ白には映らないと思うんだけど。塗装自体はなかなかのレベルで、安っぽさはない。

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バッテリーカバーの裏まで見れば流石に元地が出てるけど。
このバッテリー、ツメもなければリボンの類もないくせにぴっちり筐体にフィットするので取り外しに苦労。

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前面の設定用画面。安心のデジタルタイプで、ここに出る文字は古代バビロニア象形文字と称されるほど、一見して意味のわからないものになっているそうな。
とはいえ、撮影、連続撮影、動画などのモード自体は別枠にアイコンが出ているので初操作でも間違うことはない。「一見さんお断り」はあくまで設定の深部のみ。
左下ボタンが電源も兼ねている。ボタンを長押しで電源をオンオフ。操作音はピッと言う電子音で、音量は大きくないのにかなり通りがいい快音。聞き取りやすい。


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16GBのSDカードを横から挿入。本体には向きも何も書いてないので戸惑う。反対面だと引っかかって入らないけど。
SDカードと比べると小ささが際立つ。これでフルHDだというのだからwktkがとまらない。

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背面と端子類。このDockコネクタっぽいところにLCDオプションなど、後付けアクセサリを装着できる。
側面の端子はコンポ出力、USB、AV出力。AV出力はカード内データの再生だけでなく、リアルタイムの出力も可能。
USBは充電とデータ読み出し(マスストレージ)を兼ねる。充電しながらの撮影可。

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レンズ部。流石に数千円の中国風怪しさ全開スパイカメラなどのクオリティではなく、きちんとコーティングされたガラスっぽいかんじ。
基本的にフィッシュアイ並のレンズなので、意外と出っ張る。

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んでこちらがハウジング。かなり分厚いアクリル。よくある防水スイッチで二つのスイッチ操作をカバー。がっつんがっつんぶつける汚れる濡れる飛び散るで使い潰してまたハウジングだけ買う、というのが基本の製品サイクルだが、レンズ部はさらに分離し、リプレースキットで交換が可能。

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とりあえずこれがNakedの一式。ケースは棚ぼた。あと開放型ハウジング蓋と、各種ケーブル。
ハウジングは最小キットであるNakedでも標準でついてくる。裸の英雄、まさに例の大塚明夫。でもハウジング付いてくるし「裸」でないところが突込みどころ。
このハウジング、実に60mという防水能力を誇る。IPXで言えば8相当。でもこれIPX認定取ってるわけではなく、GoProの社内テストによるものだとか。なんだそれは。しかもハウジング状態ですらも水没保証は付いていないとのこと。にわかに不安になってきた。ただスキューバダイビングの動画もたくさんYouTubeに上がってはいるので、深海探査とかやらなけりゃとりあえずは大丈夫なのだと思う。
また、ハウジングを固定するアームは多種多様なオプションが揃っており、二輪四輪自動手動、車内車外はもちろんのこと、頭部胸部腕部、ヘルメットにサーフィンボードと何にでも付けられる。Nakedですら、3M粘着テープでくっつけるタイプのマウントが標準で付属する

なによりこの大きさと軽さ(裸で94g、ハウジング込みで170g)
まさにモノにくっつけて撮るために生まれたカメラですな。


さてあらためてスペックをおさらい。GoPro HDとは!
平たく言うとフルHD撮影が可能な小型ビデオカメラである。カメラ的に目立った機能としては、720p/60fpsというモードや11mm相当くらいの超広角(画角170度)、ていうか普通に対角魚眼レンズと言って差し支えない画角の撮影が可能という点くらい。
ただしGoProをGoProたらしめている点は、そのコンパクトさとハウジングにあるといえる。標準で60m防水は伊達ではないし、言うまでもなく防塵耐震耐衝撃、しかも1080p/30pや720p/60p動画がこのサイズで撮影できるのはただごとではない。

あまりのタフネスさと幅広い用途からか、最近は放送用途でも使用されていたりする。某珍獣ハンターの方がかけずり回るときにヘルメットに装着されているカメラは概ねこれだったりするし、NHKでさえもちょくちょく使っている。
また、例のチリの鉱山事故にてこれを「フェニックス」カプセルに取り付けトンネル内部を撮影したとのこと

放送機材、それも特殊撮影モノに3万円で買える民生カメラを使用。これをGoProのスゴさと見るか不景気な話と見るかは人次第だと思うけど、とにかく凄い時代になったもんだ、てのは共通解でよろしいかと思う。
不景気側でなくGoPro側に立って言うなら、これ系の覇者であるまめカムなどは、画質は格段に良いものの意外と取り回しが悪いらしい。まめカムのさきっちょだけで録画までできれば良かったのだろうが、ケーブルによるセパレートとは言えどこまで行ってもヒモ付きはヒモ付きだし。
そこへいくと水中ですらこの握りこぶし一つのスペースで完結できるGoProは確かに唯一無二。まめカム値段高いし。
安さを利用し、前述のイッテQなんぞでは企画によってはイモト一人に3つくらいGoPro装着したりしてて、かなり愛用されている模様。まあ画質は違いがすぐわかるレベルで汚いのだが、放送クオリティ機材と比べても仕方ない。

個人的にGoProの良いところは画角170度とかなり広めのパンフォーカスが標準仕様というところ。立場を分かっていると感じた。
残念ながら1080pの場合は多少狭まるが、この画角と60fpsでのヌメヌメな動画は圧巻の一言。それをさらに普通のカメラが行けないエクストリームな場所に付けるというわけで、この楽しさはなかなか快感。

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とりあえず普通に撮影するだけでも、この画角の楽しさはわかるかと。超パンフォーカスがゆえに、かなり近くまで寄っても意外と映る。

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再掲。手前のRealforceのキーから本棚のてっぺんまでほぼピントが外れていないことに注目したい。
このミニマムすぎるサイズと魚眼撮影は、普通にカメラとしてかなり面白い部類かもしれない。トイカメラやミニビデオカム、携帯用などに使うフィッシュアイコンバータをよく見かけるが、コンバータはコンバータに過ぎない上にどれも意外と嵩張る。この撮り方は、小さければ小さいほど良い。

ただ前面の設定窓以外にLCDがなく構図が確認できないのは痛い。リアルタイムTV出力はあるけど、HDMIならまだしもコンポーネントやRCAなのでモバイルで繋げられるモニタはそうそうないはず。
長らく期待されていた構図確認用のLCDユニットは先日ようやく発売となったので、いずれはこれも仕入れて使用したいところ。
※追記。買った。

GoPro的な用途と言えるのはスナップ1枚撮影よりもインターバル撮影。
きちんとインターバル撮影モードがあり、秒間も1秒から60秒までと幅広い。バイクだダイビングだのマッチョな趣味でなくとも、屋内に設置しての微速度撮影と洒落込むのもステキ。


しかし基本的にAR.Droneに使う以外考えてなかったけど、発想次第でいろいろ面白い写真や動画が撮れそうだね。
ヘルメットマウントとか欲しくなってきますね。市販されているウェアラブルカメラの頂点ではなかろうか。

総じてなんというか、こんな外見でもおもちゃカメラとは一線を画す実直な機能と仕様を備えている。ヘビーデューティー。ある程度映像を撮るということについてわかってる人が使う道具であることを、作り手が良く理解しているという感じがそこかしこから伝わってくる。

よくあるイロモノカメラと分類するのはあまりにも惜しい。映像資源が飽和状態のこんな時代にこそ求められている、頼れる相棒的な存在かもしれない、といったら誉め過ぎだろうね。
何にせよカメラモノを色々揃えてる人なら一個所持しておいて損はないと思う。

というわけで次回は本命であるAR.Droneとの邂逅、対面、決戦、友情そしてをお送りします。

※LCD BacPacやらオプション品のレビューはこっち


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ちなみにSDは色違うけどこれだった。なかなかいいオマケだとおもう。